タフでなければ務まらない事件取材

その後、何年か男性週刊誌のライターもやり、芸能スキャンダルや銀行員の横領事件の取材も担当したが、私の上げたデータ原稿は、他のライターのそれと較べて中身が薄かった。

それでも男性週刊誌の場合は、誌名の威力というのがあり、アポイントメントを取るのは比較的に楽だったが、それ以前にやっていた性具や秘本の通信販売などの広告がいっぱい掲載された週刊誌の場合、アポ取りがひと苦労だった。

事件ものの取材になると、なんだか総会屋さんみたいなあしらわれかたをされたものだ。

その週刊誌で、ある歌舞伎役者のお金がらみのスキャンダルを取り上げることになり、私は当事者である役者の家に押しかけていったことがあった。

押し問答の末、怒気を含んだ役者当人の言葉をメモに書き付けて、追いやられるように玄関を出たのだが、「おい、塩を撒いておけ」という役者の言葉が背中に突き刺さった。

同じ週刊誌でこうしたスキャンダルものの特集を何頁かもらって、元気よく飛び回っているルポライターがいた。

彼はこういう取材の時、どう気持ちの折り合いをつけているのだろうか、と私は思った。

「叶わんな」と思わざるを得なかった。

このように、事件もののライティング取材というのは、ツラくて大変だ(少なくとも私には)。

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このページは、東京が2011年12月 7日 00:14に書いたブログ記事です。

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